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シタールと旅人

インドを旅する者に、幻想的なシタールの音に魅せられる人は多いようです。

長髪に長髭といったヒッピー風の白人が、大きなシタールを抱えてガンジス川の辺を歩くと絵になるものです。
時折、日本人旅行者でシタールを持って旅する人も見受けましたが、身長の低さゆえに、どうも絵になりません。
日本人が木箱に入ったシタールを重そうに抱えていると、まるで棺桶を運んでいるように見えて滑稽なのです。
そんな姿を見て筆者は、「それほどスキかねぇ」「そこまでして運ぶかねぇ」と感心しながら冷笑したものでした。

しかし、帰国してから数カ月、数年経つと、やっぱシタール買ってくればよかったなぁ、と何度も何度も思うのでした。
4度目のインド訪問の帰り道、私はシタールと、それよりも重いハルモニウムを抱えてタクシーに乗りました。
出国の際には空港の税関で停められ、職務質問の嵐を受け、エックス線写真を撮られ、麻薬密売の容疑をかけられて、大モメにモメました。

それから2年、まったく上手に弾けませんが、ビヨ〜ンビヨ〜ンという音を鳴らせるだけで、私は満足しています